最もお金のかかった代わり種のリノベーション
以前、100年以上たった旧家をリノベーション致しましたが、
御主人がお孫さんと風呂釜に薪を燃やすのが楽しみということで、改修せずに残しておりました。
さすがに、風呂釜の周囲や床・壁に亀裂が走りお孫さんも成長されたことから
ユニットバスを提案致しましたが、ご主人は思い出深いため五右衛門風呂を残したいとのことでした。
今回は、エコキュートでの給湯方式のみで風呂釜周囲の研ぎ出しエプロン
(『研ぎ出し』とは、色のついた小石(蛇紋岩・カンスイ等)をセメントと一緒に混ぜ固まってから、
研磨機で磨いたもの。 以前は、流し台や学校の手洗い場などに頻繁に使用していましたが、
今は全て人工大理石に代わっています。)
外壁は檜板の無垢材を張り、床は黒色のタイルを施工しました。
床,壁共に、かなり傾いていたせいもありますが随分、
労力と資材のお金がかかりました。
ご主人からは「立派なものをありがとうございました。」とお礼の言葉を頂き、
我ながら良い出来栄えと満足しておりますが、正直ユニットバスのほうがかなり安く出来ます。
ユニットバスの利点は、床,壁,天井全てのパネルに床は、床は排水設備、
壁には混合栓,天井には換気扇・照明器具がフルセットで初めから付いてきます。
たった1人か2人の職人が1日もかからずに設置してしまいます。
なんと能率の良いことでしょうか。
しかし、私ども技術屋としては、手作りで一つ一つ創り上げていく楽しみのほうがやりがいと充実感が味わえます。
今回は大変ありがたいお施工主様に巡り合えて幸いでした。